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2009年11月09日

第二次世界大戦を操った男 『劇画ヒットラー』

『劇画ヒットラー(ちくま文庫)』(水木しげる)

≪文庫≫


≪単行本≫

 水木しげるの『劇画ヒットラー』。

 水木しげるといえば、あの『ゲゲゲの鬼太郎』じゃないのかと思う人もいるだろう。私もそう思った。


 実は、水木しげる戦争をテーマにした漫画を多く描いている。

 この『劇画ヒットラー』もそのひとつ。
 ただ、戦争について描かれているのはほんの一部だ。
 戦争というよりも、ヒットラーの個性を、飛び出るように表した書籍である。



本当のヒットラー

 アドルフ・ヒットラーは頭がいい
 すべてを意のままにあやつり、押し通してしまう、
究極ネゴシエーターだ。


- 1 -
 ナチス党が混乱し、分裂寸前の危機に直面しても、
3分以内に合意の下に結論を出させる。(148ページ)

 彼が結論を出すのではなく、出させるのである。

 ナチス党のメンバーは皆、党を続けていく気力さえ失っていた。
 そんな党メンバーを一気に動かすアドルフ・ヒトラー。あなたのまわりにこんな人がいるだろうか。
 彼でなければ党は絶対に動かなかっただろう。


- 2 -
 誰もが無理だと思うような境地でさえも、
1人で15人ものフランス兵一網打尽にする。(45ページ〜)

 決して手は出さない。
 見事というほかない心理戦
 15人のフランス兵が一瞬にして震え上がる瞬間は彼の才能におびえてしまう。


- 3 -
 全員が反対する、明らかな形勢不利に陥ったとしても、
数十人を一転させて、思い通りの結果を出す。(116〜120ページ)

 なんで「党から除名すべきだ」と言っていたやつらが、4ページ後に「間違っていた」「従うしかない」なんて言い出すんだ。
 ひとりも賛成するものはいなかったというのに。


 どうやったらこんなことができるんだ。


 それでも愛した女性の死には眠るしかないほどの悲しみを負う。(137ページ〜)
 なにものにも惑わされることなく進んできたヒトラーが何日も動けなくなる姿は衝撃的だ。

 そんな、なにもかも、全てを正面から突き通す、槍のようなアドルフ・ヒットラー

 私は吸い込まれるように読んでしまいました。

 是非読んでくれ! というオススメの一冊です。

『劇画ヒットラー(ちくま文庫)』(水木しげる)

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一度は読んでおきたい本!posted by けんじ at 00:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | まんが
2009年06月08日

英語の発音はオバケとゴマで解決! 『オバケの英語』

『オバケの英語(宝島社)』(明川 哲也, クレイグ ステファン)

 英語の発音を手っ取りばやく身に付けることができる本です。

 英語が日本語より多くの音を使うのは知っていますよね。英語が日本語より多くの息を使うというのも知っていますね。

 ではその音はどうやって出すんでしょうか、どのように息を使えばいいんでしょうか。

 この質問に答えられる人はわずかです。

 なぜなら、発音というのは“慣れ”だからです。

 ということは、要するに、CD を何回も聞いて、何回もマネをすればいいということになりますね。

 でもちょっと待ってください。
 それを終えるのにどれだけ時間がかかるんですか?


 その発音をさっと身に付けることができるのがこの本です。

 発音そのものの練習は必要ですが、発音の方法についてしっかりと説明されています。

 舌はどのように動かすのかどれくらいの息を使うのか


 もちろん、今までの本でも、舌の使い方息の使い方は書いてありました。ではなにがそんなに違うのか。


 今までの本との違いは、たとえを使っていて、舌の動かし方や息の使い方が明確にわかるところです。  口の動きがとても理解しやすいのです。

 では、その書き方について見てみましょう。
 P.50 にある [k] の発音についての記述を少しだけ引用します。

無声子音 k は、舌の後部を持ち上げて、
上あごの奥に張り付いてたゴマをクゥッと吹き飛ばす。

 この説明は、とても具体的で、また実際の発音正確に著しています。もちろん、図もついているので、迷うことはありません。
 今までの本だと、図がついていても、その後の息の使い方まではわからなかったのではないでしょうか。ここまで書いてあった本はなかったはずです。


 更にこの本の方法では、実際にゴマを使って自分の発音を確かめることができます

 今までの本では、自分の発音を確かめるためには外国人に聞いてもらわないといけなかったはずです。(自分の声を録音して聞いたところで、それが正しいのかどうかを判断するのは難しいですよね。)


 [k] は、日本語の「かきくけこ」も使っている音ですが、日本語の発音ではゴマを飛ばすことができません。

 英語は日本語に比べて、息を巧みに使う言語です。
 日本語よりも、子音ひとつひとつを大切に発音し、使う息の量も日本語とは比べ物になりません

 今までの本では、日本語の場合と同じように [k]を発音してしまう人も多かったのではないでしょうか。


 その他の内容としては、発音に配慮して作られた英語の文章があります。

 これは、ポイントが協調されて書かれているもので、通常の英文を読む場合に比べて発音への意識が刺激され、意識的に発音を身に付けることができます。また CD も付いているので、実際の音を聞いて、更にブラッシュアップすることが可能です。


 最後に、タイトルの理由について説明します。
 この本が『オバケの英語 』というタイトルをつけているのは、オバケとの会話文になっているからです。
 小説の主人公になって話を読み進めていけば発音が身に付くというスグレモノ


 難しい理論一切ナシの良書です。


『オバケの英語(宝島社)』(明川 哲也, クレイグ ステファン)




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2009年05月25日

入試問題 実践の定番 『実戦 化学 I・II 重要問題集』

『実戦 化学 I・II 重要問題集 2009(数研出版)』
(他科目(物理・生物)もあります。2009/5/25時点ではこれが最新版。)


 大学入試のための問題集です。

 この問題集は、大学入試問題から良問を集めてあり、とても実践に即した問題集となっています。
 ほとんどの問題集について言えることですが、学校の授業や、独学等で、ある分野・項目について理解した後に、すぐに解いていくのがいいと思います。

 あとからやろう、と考えている場合、あとになったら忘れていることが多いので。
 私は、高校1年のときからこれを使っていました。
 高校では、3年生のときにこの本を買わされました。
 損をしました。(T-T)

 でも、それだけ使える問題集だと、先生からも認識されている本なんです。


 おすすめポイントは・・・

 まず解説が詳しいです。

 解説は別冊になっていて、問題と同じだけの厚さ、つまり本の 1/2 が解説になっています。また、別冊になっているので、問題と一緒に開いて見ることができます。

 そして良問揃い

 各大学が1年に1度しか出さない入試問題を集め、そのなかから良問だけを厳選して載せているので、本当に実践的実力がつく本です(重要なことなので2回書きました)。


 言い方を変えれば、この問題集は、過去問集です。
 ここが重要です。

 どの大学でも、聞くポイントって変わらないんです。
 そして、入試問題は、必ず過去に出した入試問題をもとに出題されます。過去問題は、受験生だけでなく、大学側も見ているんです。
 大学がどんな問題を出すと思いますか?
 過去問と同じスタイルになることはわかりますよね。

 資格試験でもそうですが、過去問が重視されているのは、こういう理由によるものです。
 化学の過去問、それも良問だけを集めたこの本を使うことは、大学入試を受けるにあたって、理にかなった方法だと思いませんか?


 ただし、気をつけてほしいことが2つあります。

 ひとつは、必ず参考書を使うということ。

 仮にベンゼン環についての問題で、ほとんどわからず、間違えてしまったとしましょう。
 解説は詳しいですから、この問題を解くのに十分な知識は、この本から得ることができます。
 しかし、ベンゼン環についての広い知識と応用力をつけ、ベンゼン環のあらゆる問題に対応できるようにしようと思ったときには参考書が不可欠です。
 元となっている理論を理解しないと意味がありませんから。

 化学の高校用参考書で一番オススメなのは、ここの下にのせたやつです。理系化学精説もいいと思います。

もうひとつは、無理をしないということです。

 実践の入試問題というだけあって、しっかりした知識がないと、まず解けません。
 知識については、参考書などを見てインプットするのも大切ですが、中にはアウトプットを繰り返さないと定着しない知識もあります。
 私にとっては無機化学がそうでした。

 知識が身についていなくて解けない、そういうときは、基本を身につけるための問題種を使ってからこの本を使いましょう。基本の問題種は、『実戦 化学 I・II 重要問題集』超GOODです。

 一見回り道に見えるかもしれませんが、かえって確実早道です。
 中学1年生が積分の本を見続けるのと、基礎からさっさと勉強して積分を習得するのと、どちらがはやくて着実か、わかりますよね?


 最後に、問題集落とし穴について説明して終わります。

 この本を最初にやるときは、とても時間がかかるかも知れません。初めて問題を見て、初めて見る解説をじっくり読むんですから。でも2回目は1度見ている問題です。1度理解した解説です。どこがポイントなのか、理解するのは早くなっています。3回目にやったときにはもっと早くなっています。

 つらいのは最初だけです。私も最初にやるときは、なんでこんなに遅いんだろう、と悩んだことが何度もありました。
 でも、1度やってしまえば、あとは面白いように理解できましたし、逆に言えば、何回も(3回以上)やってこそ実力がつくようになりました。

 1度やってしまえば面白いように理解できる。
 やればできる。がんばろう!

『実戦 化学 I・II 重要問題集 2009(数研出版)』



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